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Utakata.

サクヨシが綴る雑感ブログ

思い出のノベルゲームについて

 昨日は従兄とお寿司を食べに行って、昨日の疲れも相まって今日は体調不良で一日中家でゆっくりしていました。
 さて、ゆっくりしていた間に家で何をしていたのかと言うと、久しぶりにフリーサウンドノベルゲーム『TRUE REMEMBRANCE』をプレイしました。
 本を集中して読めない時、サウンドノベルは本当に助かります。

 

 

忘れたいほど悲しい記憶を持った人々が訪れる、白い街。
その街で記憶を封じる職業、『封士』を生業にする青年、黒目。
黒目のもとに客としてラという少女が訪れる。
彼らの日常と、街を訪れる人々との出会い、そして小さな秘密をつづった物語。
(引用:公式サイト http://true-re.sakura.ne.jp/

 十年程前に配布されたフリーゲームで、当時は「フリーゲームでここまで出来るのか!」とびっくりして感動したものです。便利な製作ソフトやプラグインなどが増えてきた現在でも、アニメOPとED付きでここまでクオリティーの高いフリーゲームは珍しいのではないでしょうか。
 製作者の里見しばさんの言葉選びが上手く、描写も簡素過ぎず冗長過ぎずという丁度良い長さで、すんなりと物語の中へ入っていけます。
 最初は「綺麗な文章を書く人だな」という印象でしたが、段々と物語に引き込まれていく内に、この作品の世界観、そして里見しばさんの書く暖かな物語に魅入られていきました。
 学校や仕事で疲れて家に帰ってきた時、寝る前に少しずつ物語を読み進めながら癒されていました。
 感動系ゲーム、泣けるゲーム等と言われていますが、あくまで私個人の考えですが、これは決して悲しいお話ではなく、前を向いていこうと思える、暖かくて幸せな気持ちになる物語だと思います。

 最後に少しだけ、TRUE REMEMBRANCE本編内でとても気に入っている台詞を紹介します。(重大ネタバレに繋がる話はないのですが、少しのネタバレも嫌な人はブラウザバック)

 

「誇りをもつこと。多少つらいことがあっても、前を向いていなさい。強がりでも、ただの意地でもいい。そうしていればいつか悲しいことは去って行くだろう」 第二話、ラの回想の“じいじ”の言葉

 

「我慢するのは良くないわ。我慢しているとどんどん自分が惨めになっていく。そういう自分に酔うようになったらもうだめね。そうなる前に自分でなんとかしなくちゃ」 第二話、イーリャの言葉

 

「俺は俺のやり方で生きて、いつかあいつよりも幸せになってやるのさ。それが俺の勝ち方」 小休止、キョウの言葉

 イーリャという女性は、プレイした人達の中でも賛否両論なキャラクターかもしれませんが、私はとても気に入っています。
 ただの優しくて大人しい“テンプレ”のような女性かと思いきや、実は結構強かで図太く、激しい気性の持ち主だったりと、結構人間くさいというリアルな設定は当時とても印象に残りました。
 イーリャはいつか必ず、自分から逃げてしまった代償を負わされるのだろうけど、それでも彼女にはそれを乗り越えて、幸せになって欲しい。
 キョウが黒目についてラに語った言葉もとてもキョウらしくて、「いつかあいつ(=黒目)より幸せになってやる」と言いながらも、ちゃんと黒目の事を心配して幸せを案じている辺り、黒目は本当に良い友人を持ったんだなぁとしみじみ思います。

 第五話で黒目がラに告げた台詞もとても好きなのですが、あの雰囲気は実際にゲームをプレイして体感するのが一番だと思うのでここでは書きません。
 皆それぞれ抱えている物があって対立する事もあるけれど、本当は優しい人ばかりで、生粋の悪役(要は物語を引っかき回す役割)を出さずに綺麗に物語を完結させている所が凄いですね。自分もいつかそんな物語が書けるようになりたいものです。
 二周目をやると、一周目では気付かなかった伏線や、二周目以降に開放されるCG等もあるので、また違った印象を持たれると思います。

 

 2003年に旧版が公開され、2006年にアニメOPと小休止シナリオを追加したリメイク版が公開されました。
 そして2012年、おまけシナリオが追加された「TRUE REMEMBRANCE ~記憶のかけら~」がアークシステムワークスよりニンテンドー3DS用ダウンロードソフトとして500円で配信されています。
 私はPC版への思い入れが強く、やはりPC版が一番好きなのですが、3DS版も原作の雰囲気を失わずに、原作とはまた違う印象がある良ゲーです。おまけシナリオのイラストはファンなら必見。

 少し疲れているなぁという時に、またもう一度プレイしたいですね。